団長日記

都内劇場に暗躍する喜劇団「げんこつ団」団長の日記

映画メモ

映画評

そういえばわたくし、こちらに映画評を書かせて頂いております。

◎日仏共同テレビ局フランス10 france10
2014.02.17 オバマが涙した「大統領の執事の涙」映画評 by 吉田衣里
2014.01.20 中韓合作『最後の晩餐』映画評 by 吉田衣里
2013.10.22 映画批評『武士の献立』 by 吉田衣里

よろしければ是非!!

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映画感想メモ/忘れた…。

ところでここ数日であと3本ほど映画を見た気がするが…。
やばい。もう、何を見たんだか、どんなだったか、忘れて始めてしまった。

いやそれぞれ感想は、何も抱かなかったわけではないけど。
多分、心に記憶に残しておく価値なし、と、脳味噌が勝手に判断してしまった。
勝手なことするな、オレの脳味噌。大丈夫なのか、オレの脳味噌。

ちなみに今パッと浮かぶ、もともと好きな映画。というか、
映画を好きになったキッカケとなったのは、物凄く乱暴に書くとだいたい以下。
まず、バスター・キートン。その辺の時代の、無声喜劇映画いろいろ、沢山。
そして、テリーギリアム 、ヤン・シュヴァンクマイエル、ブラザーズ・クエイ。
(好きな作品とそうでもない作品有り。ギリアムで一番好きなのは"ブラジル"の最初の8,9分間。)
あとは、いろーんな、変なSF。妙な、SF。古い、SF。
あと名前も忘れた、どっかの国の短編いろいろ。見りゃ思い出す。
ああそうだあと子供の頃は、何故かスーパーマンのⅡかⅢが異常に好きだったな。
あとビートルズの映画も。リチャードレスターか。

結局のところ、
物語が、起承転結が、どうなのか、どうなっちゃうのか?!みたいなのは、
あまりどうでもいいみたいだ。
人が強い意志や使命をもって行動するやつ、人と人との愛や友情の軌跡を追うやつ、
そういうのは、あまりどうでもいいみたいだ。
人が人としてあくまでも現実的で、それがあたふたするのが好きみたいだ。
いや別にあたふたしなくてもいいけど。だったら普通にしてるのが好きだ。
それか、現実と非現実の境界線が危ういやつ。
とても非現実なものが、とても現実的なやつ。或いはその区別のないやつ。
ただし非現実的なだけのファンタジーはかなり苦手。つかちょっと嫌い。
あと何にしても、最初の発想や、展開の発想が、飛び抜けているやつが、好きみたいだ。

…と。もう、恥ずかしいほど、そうした明らかな好みの傾向がある。
もう、別にそうでいいやと、今は思う。開き直った。お前もういいよそれで。

ただ、脳味噌はちゃんと仕事しろ。
何のためのメモなんだかわからんちん。

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映画感想メモ/「悦楽共犯者」

ヤン・シュヴァンクマイエル、非常に好き。
しかしまず名前が覚えられない。覚える気にならない。
自分の中では、ヤン・シュヴ 、以下省略。
この作品も多分、いや絶対に何らかの形ですでに何度か見ている。
しかし今後自分が映像を作ることを前提に再見。
短編・長編、いろいろ良い作品があるが今日は敢えてこれ。

6人の男女がそれぞれ個々に、自分だけの悦楽のための準備をおこなう、日常。
必要な物の買い出し、装置の作成、入念な準備。ただ、こそこそと、いそいそと。
徐々に高まる悦楽への期待。性的な自慰への期待。外に向かわず内に内に向かう期待。
そして自慰の実行。開放感。充実感。達成感。しかしあくまで自慰。これ以上なく刹那的。
変態的だが強く感情移入。変態的だからこそ強く感情移入。誰しもきっと感情移入。
終始、郷愁だの哀愁だのは漂わせず、人のどうしようもなさが充満。
その馬鹿馬鹿しさ。何とも言葉にしがたい、フワッとモワッとする後味。
人はどうしようもなく馬鹿である。それは別に良い事でも悪い事でもない。

今回は感想というより、自分メモとして。
視覚イメージの流れ。主な行動とそれに付随するちょっとした物事、音。その強弱。
視線。普通の動作。内なる高まり。室内のテンポ、屋外のテンポ。一人の空気、対人の空気。
説得力のある唐突、ない唐突。触感、匂い。別世界と実世界を繋げる、モノ。

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Spiklenci slasti/ヤン・シュヴァンクマイエル/1997 チェコ イギリス スイス


映画感想メモ/「迷子の警察音楽隊」

だいたいレンタルDVDで映画を観るときの選び方はテキトーだ。
なのでいつも、なんで今それ?、つか、なんでそれ?、ってな感じだ。
なのでいつも、何を見たか、どんなだったか、忘れてしまう。
なので今後は、感想を書いておきたいものはメモ的に残しておく事にした。

さて「迷子の警察音楽隊」を観た。
8人のエジプトの警察音楽隊がイスラエルで迷子になって、田舎町で一夜を過ごす。
長いこと敵対してきた隣国同士。その歴史的宗教的背景。
その背景は作中、特に描かれない。しかしその背景は、確固たるもの。
その確固たる背景の中にあって、しかし人は人として、普通の親切を与え、受け取る。

微妙な距離感はあるものの、なんにもない田舎町で、
人は、食事を共にし、散歩をし、会話をする。
どんな背景があっても結局人は、それしかないのだ。単にそれだけなのだ。
作中、時間も空間も飛ばない。ただ淡々と一夜が過ぎて行く。
人はそれぞれ。思いもそれぞれ。別段それが大きく覆るような大きな出来事は起きない。
全てはささやかに。通じ合うものは通じ合う分だけ、通じ合う。それ以上も以下もない。
それがとても心地よかった。

あと、一夜とは斯くもゆっくりと過ぎていくものなんだなあと思った。
テレビラジオネットゲーム等々があるとあっという間にも感じられる時間が、
なんにもなけりゃこんなにもゆっくりしたものなんだなあと思った。
夜は長い。でもそれほど長くもない。ちょうど夜。夜の長さ。
その時間の流れもまた、心地よかった。

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2007年 イスラエル 原題: ביקור התזמורת, 英題: The Band's Visit


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